SIMULATION IN YOUR OWN FACILITY
自施設で、急変対応シミュレーションを始める。
高機能シミュレーターの予約も、大がかりな設営もいりません。 いつもの研修室に、モニターを1台足すところから始められます。
ECG II
25 mm/s
NCLS MONITOR / SIMULATION
HR 72 /min
NIBP 118/70 mmHg
SpO2 96 %
RESP 18 /min
「自部署でも急変対応の研修をやりたい」と思ったとき、多くの教育担当者が同じところで止まります。シミュレーターは予約が埋まっている。持ち出すには大きすぎる。かといって口頭だけの演習では、受講者の反応が薄い。
この記事は、自施設で急変対応シミュレーションを開催したい方 に向けて書いています。必要な物品、60分のタイムテーブル、そのまま使えるシナリオ設計例、費用と稟議の考え方まで、開催に必要なものを一通りまとめました。
題材にするのは、手持ちのiPadを患者モニターに変えるアプリNCLSモニター です。看護師向け急変対応研修NCLSを運営するなかで、講師自身が必要としてつくったものです。
30秒でわかる結論
1. 口頭伝達では「気づく」工程が訓練できない
講師が状態を伝えた時点で、受講者は知らされた状態から始まります。現場でつまずくのは、その手前です。
2. モニターを1台足すだけで、臨床と同じ順番になる
見る、気づく、評価する、判断する、行動する。受講者が自分で読み取る場面をつくれます。
3. 60分・iPad1台から開催できる
手持ちのマネキンとベッドはそのまま。準備は1分、Wi-Fiルーターもインターネットも不要です。
4. 19,800円の買い切り。無料版で試してから判断できる
年額・月額の費用は発生しません。予算年度を待たずに今年度の研修から使えます。
1. 自施設で開催しようとすると、ここで止まる
院内で急変対応の研修を企画したことがある方なら、次の3つのどれかに心当たりがあるはずです。
壁 01
機材がない・借りられない
高機能シミュレーターはシミュレーションセンターにあるが、予約が埋まっている。病棟には持ち出せない。
壁 02
準備の時間が取れない
設営と撤収に時間がかかると、勤務時間内の短時間研修には組み込めない。結果として年1回の集合研修だけになる。
壁 03
シナリオが組み立てられない
口頭で状態を伝える形式にすると、受講者が受け身になる。どこまで情報を出すべきか判断がつかない。
この記事で扱う解き方
壁01と02はモニターをiPadで代替する ことで、壁03はシナリオ設計例をそのまま使う ことで越えられます。セクション8と9が、開催に直結する実務パートです。
2. 「血圧80です」問題|口頭伝達で失われるもの
簡易的なシミュレーションでは、患者の状態を講師が口頭で伝えます。マネキンは血圧を表示しませんし、モニターもないため、これは自然な運用です。
口頭伝達型の構造
講師「血圧が80/40になりました」
↓
受講者は血圧低下を「知らされた」 状態から動き出す
この構造では、受講者は「気づく」工程を飛ばして「対応」から始めることになります。ところが実際の病棟でつまずくのは、多くの場合その手前です。
臨床では、こういう画面に自分で気づくところから始まります。
ECG II
25 mm/s
NCLS MONITOR / SIMULATION
ALARM VF / VT
HR - -
NIBP - -
SpO2 - -
RESP - -
NCLSモニターの表示例。講師が手元で切り替えると、受講者の前のモニターが実際に変化します
現場で起きていること
・アラームは鳴っていたが、体動によるものだと思って消音した
・数値は見たが、いつもと比べてどうなのかを考えていなかった
・波形が変わっていたが、患者のところへ確認しに行かなかった
・「なんか変」と感じたが、言語化できず報告に至らなかった
院内心停止の多くで、数時間前からバイタルサインの異常が記録されていたという古典的な報告があります(Schein RM et al. Chest 1990)。また、看護師が数値の異常より先に「いつもと違う」と感じ取っていることの意義も、複数の研究で指摘されています(Cioffi J 2000、Odell M et al. 2009)。
つまり、急変対応の教育で本当に鍛えたいのは、心停止後の手技だけではなく、その手前の「気づく力」 です。口頭伝達型のシミュレーションは、まさにその部分を代行してしまっています。
教育設計のポイント
受講者に気づかせたいなら、講師が先に気づいてはいけません。情報は、受講者が自分で取りに行ける場所に置いておく必要があります。
3. 臨床と同じ順番でやる
実際の急変対応は、5つの段階を順にたどります。研修室でこの順番を再現できるかどうかが、シミュレーションの質を大きく左右します。
STEP 01 見る モニターに目を向け 表示を読み取る STEP 02 気づく いつもと違うと感じ 変化に反応する STEP 03 評価する 患者のもとへ行き 他の情報も確認する STEP 04 判断する 何が起きていて 何が必要かを考える STEP 05 行動する 応援を呼び、報告し 処置に入る 臨床で起きている順番
口頭伝達型では、STEP 01と02が講師によって代行されます
足すのはモニター1台だけで、訓練できる工程が2つ増える という言い方もできます。
なお、STEP 05の「報告する」については、当サイトではRSBAR(R冒頭 → S+B → A → R依頼)の枠組みで整理しています。詳しくはSBAR完全ガイド とドクターコール完全ガイド をご覧ください。
4. NCLSモニターとは|iPadを患者モニター、iPhoneをリモコンに
NCLSモニターは、急変対応シミュレーション用の患者モニターシミュレーターアプリです。株式会社コードブルー(NCLS・AHA-ACLSコース主催)が提供しています。
HOW IT WORKS / 手元で変える。目の前で変わる。
LEARNER — iPad(受講者の前に置く患者モニター)
ECG II
HR
72
NIBP
118/70
SpO2
96
RESP
18
操作パネルを隠せば、実機のモニターとして置けます
端末間で直接通信
Wi-Fiルーター不要
INSTRUCTOR — iPhone
リズム 31種類
心拍数
血圧
SpO2
呼吸数
VF
心停止
講師の手元のリモコン
講師は受講者の背後に回り込む必要がありません。表情や動きを見ながら、手元でシナリオを進められます
講師にとって、ここが変わります
・状態を伝える役から、受講者を観察する役 に回れる
・気づかないことそのものを、デブリーフィングの材料にできる
・悪化のスピードを手元で調整でき、受講者のレベルに合わせられる
・準備は端末を起動するだけ。設営に時間を取られない
5. 位置づけ|高機能シミュレーターの置き換えではない
シミュレーション教育の選択肢は、大きく3つに分けられます。優劣ではなく、何を訓練したいかで選ぶことになります。
POSITION / 3つの選択肢
導入・準備のしやすさ →
再現できる情報量 →
高機能
シミュレーター
数十万〜数百万円
計測まで可能
NCLSモニター
19,800円 買い切り
受講者が自分で読み取る
準備1分・手持ちの端末だけ
口頭中心の
シミュレーション
講師が状態を伝える
大がかりではないが、口頭だけでは物足りない領域
※ 口頭中心のシミュレーションと高機能シミュレーターの位置づけは一般的な傾向を示したものです。個別の製品・運用により異なります
項目ごとの比較
A. 口頭中心のシミュレーション
導入価格:ほぼ不要/準備・設営:不要/専用機材:不要 モニターからの情報収集:講師が口頭で伝える 急変対応教育:流れの確認が中心
B. NCLSモニター(本記事)
導入価格:19,800円 買い切り/準備・設営:端末を起動するだけ/専用機材:手持ちのiPad・iPhone モニターからの情報収集:受講者が自分で読み取る 急変対応教育:発見から行動まで 高度な計測機能:非対応
C. 高機能医療シミュレーター(マネキン一体型)
導入価格:数十万円から数百万円/準備・設営:運搬・配線・設定が必要な場合も モニターからの情報収集:可能 急変対応教育:発見から行動まで 高度な計測機能:センサーで圧迫の深さ・換気量などを計測
正直に書いておきます
高機能医療シミュレーターには、胸骨圧迫の深さを計測できる、気道確保の手技を評価できるといった、NCLSモニターにはない価値があります。NCLSモニターはその置き換えではありません。大がかりな設備を出すほどではないが、口頭だけでは物足りない 。その間を埋める選択肢としてお考えください。
忠実度は高ければ高いほどよい、とは限らない
シミュレーションの物理的な忠実度と学習の転移との関係は、必ずしも強くないことが指摘されています(Norman G et al. Med Educ 2012)。重要なのは見た目の精巧さよりも、訓練したい認知課題と場面設計が合っているかという考え方です(Hamstra SJ et al. Acad Med 2014)。 「モニターを読み取り、変化に気づき、報告する」ことを訓練したいのであれば、必要な忠実度はモニターの表示と数値の変化 にあります。ここを押さえられれば、機材の規模に関わらず学習は成立し得ます。
6. 準備は3ステップ・1分
院内研修で機材を使うとき、最大の障壁は準備時間と通信環境です。院内Wi-Fiの制限で外部機器がつながらない、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
SETUP / 所要時間 1分程度
STEP 01
端末を用意する
iPad
iPhone
1台のみでも可
STEP 02
同じ番号を入れる
4
7
2
9
ルームコードを入力するだけ
STEP 03
シナリオを始める
電源を入れて
リズムを選ぶ
状態を先に仕込むことも可能
配線も、専用機材も、事前設定もありません
端末どうしが直接つながる方式のため、院内Wi-Fiの制限に左右されません。病棟に持ち出して、夜勤帯の短時間研修に使う といった運用も可能です。
7. 機能と、その機能で何を訓練できるか
機能の一覧ではなく、教育としてどう使えるかという視点で整理します。
ECG — 31種類
心電図
洞調律からVF・無脈性VT・心静止、房室ブロック各型、ST上昇まで表示できます。心拍数はR波間隔から実測するため、Wenckebachや二段脈では表示と実際の心拍がずれます。
訓練できること:モニターの数値を鵜呑みにせず、波形と患者を確認する習慣づけ
VITALS
心拍数・血圧・SpO2・呼吸数
手元のスライダーで連続的に変えられます。急変前の緩やかな悪化から心停止までを、途切れずにつくれます。段階的に悪化させ、どの時点で受講者が動くかを観察できます。
訓練できること:RRS起動基準の判断、急変予兆の察知
HIDE
数値を隠す
心拍数・血圧・SpO2・呼吸数・体温・リズム名を、項目ごとに非表示にできます。波形は出したまま数値だけ消すこともできます。
訓練できること:フィジカルアセスメント演習、OSCEの課題設定
ECG II
25 mm/s
NCLS MONITOR / SIMULATION
数値のみ非表示・波形は表示
HR - -
NIBP - -
SpO2 - -
RESP - -
波形は表示したまま数値だけを消した状態。受講者は自分で測定しに行く必要があります
SENSOR
センサー装着制
電源を入れただけでは何も表示されません。SpO2プローブを装着してはじめてSpO2が出て、血圧は測定してはじめて表示されます。臨床と同じく、情報は取りに行かなければ手に入りません。
訓練できること:何を測りに行くかを考えさせる初期評価
DEFIB / PACING
除細動・経皮ペーシング
ダイヤルでエネルギーを選び、充電音を聞きながら放電します。同期電気ショックはR波を検出するまで放電しません。ペーシングは出力0mAから上げ、捕捉を確認します。捕捉閾値は通常は隠れています。
訓練できること:手順の定着、電気的捕捉の判断、SYNCの理解
EXAM
12誘導・血液ガス・呼吸音
12誘導は表示中の調律から再構成し、自動解析風の所見も出せます。血液ガスは12症例、呼吸音は正常・wheeze・stridor・coarse cracklesを再生できます。
訓練できること:検査を読む練習、情報を集めて統合する演習
「あえて出さない」という設計
リズム名をモニターに表示しないこと。ペーシングの捕捉閾値を隠すこと。センサーを装着するまで数値が出ないこと。いずれも受講者に考えさせるために、あえてそうしている 仕様です。答えが見えてしまうと、演習は答え合わせになってしまいます。
8. 自施設開催の実務|必要物品と60分タイムテーブル
ここからは、実際に自施設で開催するための実務です。まず必要な物品から確認します。
必須のもの
これだけあれば開催できます
□
iPad 1台 受講者の前に置く患者モニターとして使用します
□
BLS用マネキン または 模擬患者役 手持ちのものでかまいません。人が寝るベッドがあれば十分です
□
進行役(講師)1名 シナリオを進め、受講者の動きを観察します
あるとよいもの
演習の幅が広がります
□
iPhone 1台 講師の手元のリモコン。受講者の前に立ったまま操作できます
□
SpO2プローブ・血圧計のカフ(実物または模擬) センサー装着制の機能と組み合わせると、測りに行く動作が生まれます
□
BVM・吸引・救急カート 応援要請後の行動まで演習に含めたい場合に
□
記録用紙またはタブレット 記録係を置くと、時刻の記載も同時に訓練できます
□
ストップウォッチ 気づくまでの時間、圧迫開始までの時間を測ると振り返りが具体的になります
次に、60分で組む場合のタイムテーブル例です。1グループ4〜6名を想定しています。
TIMETABLE / 60分・1グループ4〜6名の例 00:00 10分 オリエンテーション 端末設置・進行説明・役割決め 00:10 15分 シナリオ演習 1回目 気づきから報告まで通しで実施 00:25 15分 デブリーフィング 何分の時点で気づけたかを振り返る 00:40 15分 シナリオ演習 2回目 設定を変えて役割を交代 00:55 5分 まとめ 自部署の基準に落とし込む 0分 15分 30分 45分 60分
同じシナリオを2回まわし、2回目は役割を交代します。1回目より2回目のほうが学びは深くなります
デブリーフィングに時間を残す
演習そのものより、振り返りに同じだけ時間を割く のが基本です。シミュレーション教育の効果は、実施の後に何を話すかで大きく変わります(Issenberg SB et al. Med Teach 2005)。 NCLSモニターはイベントログを書き出せるため、「何分の時点で何が起きていたか」を時系列で確認しながら振り返れます。
短時間で回したいとき(20分版)
・0〜3分:端末設置と役割決め
・3〜11分:シナリオ演習1回のみ
・11〜20分:デブリーフィング
夜勤帯の申し送り後や、病棟の空き時間に組み込みやすい形です
9. シナリオ設計例3つ|そのまま使える組み立て
実際に研修で使う際の組み立て例です。設定値は例示であり、対象者のレベルや施設の基準に合わせて調整してください。
シナリオ A
術後2日目の緩やかな悪化|気づきとRRS起動の判断
ねらい 数値が明らかな異常値になる前の段階で変化に気づき、観察を強化し、報告を検討できるか
シナリオ A / 緩やかな悪化を9分でつくる 0分 3分 6分 9分 HR 呼吸数 SpO2 収縮期血圧 開始 HR98 / 118-70 / SpO2 96% / RR20 → 9分後 HR138 / 84-48 / SpO2 90% / RR32 ※ 目盛りは項目ごとに異なります(推移の形を示す図です)。設定値は例示であり、対象者と施設の基準に合わせて調整してください
進行のさせ方
スライダーで連続的に変化させます。アラームを鳴らさずに悪化させるのがポイントです。9分の時点で意識レベルの変化を口頭で付与し、尿量低下を情報として提示します。
デブリーフィングの問い
・最初におかしいと思ったのは何分の時点か。そのとき何をしたか
・NEWS2で評価すると、各時点のスコアはどう動いたか
・施設のRRS起動基準に照らすと、どの時点で起動できたか
・感染治療中に循環・呼吸・意識・尿量が悪化している、という所見の並べ方ができたか
シナリオ B
症候性徐脈|波形だけで判断しない
ねらい 徐脈の波形を見たときに、リズム名の同定に走らず、症状と循環動態から緊急度を判断できるか
ECG II
25 mm/s
NCLS MONITOR / SIMULATION
リズム名は非表示
HR 38 /min
NIBP 78/44 mmHg
SpO2 93 %
RESP 22 /min
進行のさせ方
受講者が患者評価に来たら、冷汗・気分不快を口頭で付与します。医師役が到着し、指示のもとで薬剤対応・経皮ペーシングへ進みます。ペーシングは出力0mAから上げさせ、捕捉の確認を受講者自身に言語化させます。
デブリーフィングの問い
・徐脈だから様子見ではなく、症候性かどうかで判断できたか
・ペーシング波形が出ていることと、実際に捕捉していることをどう区別したか
・脈は自分で触れて確認したか。モニターの数値だけで判断していなかったか
シナリオ C
アラームが鳴らない急変|PEAへの移行
ねらい QRSが出ていても脈がない状態があること、波形の確認と脈の確認は別であることを体験する
ECG II
25 mm/s
NCLS MONITOR / SIMULATION
波形は出ているが脈は触知できない設定
HR 32 /min
NIBP - -
SpO2 - -
RESP - -
進行のさせ方
洞調律 HR76・血圧110/68で開始し、受講者が訪室したタイミングで徐々に心拍数を下げ、QRS幅を広げます。アラーム閾値を下回らない範囲で推移させ、数値では警告が出ない状況をつくります。患者は反応なし、脈は触知できない設定として運用します。
デブリーフィングの問い
・波形が出ていることで、心臓は動いていると考えなかったか
・10秒以内に頸動脈で脈を確認できたか
・胸骨圧迫の開始までに何秒かかったか。何が判断を遅らせたか
・報告の第一声で「心停止です」という共通言語を使えたか
シナリオ設計のコツ
・いきなり心停止から始めない 。悪化の過程を含めるほど、気づく訓練になります
・数値だけを異常にしない 。表情・冷汗・尿量など、モニター外の所見と組み合わせます
・リズム名は隠す 。名前を当てる演習ではなく、緊急度を判断する演習にします
・報告までを演習に含める 。RSBARで伝えるところまでが一連の流れです
10. 費用と稟議|19,800円の買い切りという選択
COST / 導入費用のイメージ
口頭中心
ほぼ不要(準備の手間はかかる)
NCLSモニター
19,800円(税込)・買い切り
年額・月額なし/アップデート無料
高機能シミュレーター
数十万円 〜 数百万円
※ 高機能シミュレーターの価格は一般的な傾向です。個別の製品・構成により異なります
STEP 1
無料で試す
0円
正常洞調律・心室細動・無脈性VT・心静止の4種類と、除細動(放電2回まで)、iPhoneリモコンをそのまま試せます。稟議の前に、実際の研修環境で動かして確かめられます。
STEP 2
製品版を購入
19,800円
税込/買い切り
心電図31種類/除細動の回数制限なし/経皮ペーシング/12誘導心電図と自動解析/血液ガス12症例/呼吸音の聴診・環境音/動脈ライン・EtCO2/状況プリセット・イベントログの書き出し
稟議を通しやすい3つの理由
・年間費用が発生しない :買い切りのため、翌年度以降の予算計上が不要です。アップデートも無料です
・予算年度を待たなくてよい :設備の更新計画に乗せる必要がなく、今年度の研修から使えます
・複数台の一括購入に対応 :Apple School Manager/Apple Business Managerに対応しています。台数が多い場合や請求書払いを希望する場合は、提供元へ相談できます
11. 動作環境と、できないこと
動作環境
・対応端末:iPad / iPhone(iPadOS・iOS 15以降)
・推奨構成:iPadをモニター、iPhoneを講師の手元のリモコンとして使用
・通信:端末間の直接通信。Wi-Fiルーター・インターネット接続は不要
・台数:1台のみでも全機能を利用可能
・ライセンス:買い切り(アプリ内課金・非消耗型)。アップデート無料
・提供:株式会社コードブルー(NCLS・AHA-ACLSコース主催)
できないこと・注意点
胸骨圧迫の深さ・テンポ、換気量の計測はできません。 手技の計測が必要な場合は、センサーを備えた高機能医療シミュレーターをご検討ください。
本アプリは教育・訓練専用のシミュレーターであり、医療機器ではありません。 実際の患者モニタリング・診断・治療の判断には使用できません。表示される波形・数値は、すべて訓練用に生成された模擬データです。
12. よくある質問
Q1. 必要な端末を教えてください
iPadOS・iOS 15以降のiPadまたはiPhoneです。iPadをモニター、iPhoneをリモコンとして使う構成が推奨されていますが、1台のみでもすべての機能を利用できます。
Q2. 院内Wi-Fiが使えなくても大丈夫ですか
大丈夫です。端末どうしが直接つながる方式のため、Wi-Fiルーターもインターネット接続も必要ありません。院内Wi-Fiの制限に左右されないよう、この方式が選ばれています。
Q3. 何台必要ですか。複数班で同時にできますか
1台から使えます。2台(iPad+iPhone)にすると、講師が受講者の前に立ったまま操作できます。複数班で同時に行う場合は、班の数だけ端末を用意すれば並行して実施できます。
Q4. 病院・看護学校で導入できますか。法人利用は可能ですか
できます。Apple School Manager/Apple Business Managerによる一括購入に対応しています。台数が多い場合や請求書払いを希望する場合は、提供元へ問い合わせが可能です。
Q5. 買い切りですか。アップデートは有料ですか
買い切りです。年額・月額の費用は発生しません。以降のアップデートも追加費用なく利用できます。
Q6. ACLSやICLSでも使えますか。NCLS以外の研修でも使用できますか
使えます。リズムチェック、除細動、同期電気ショック、経皮ペーシングまで操作できます。フィジカルアセスメント演習や新人研修、OSCEなど、モニターを見せたい場面であれば同じように使用できます。
Q7. 胸骨圧迫の深さやテンポは測定できますか
本製品では測定できません。手技の計測が必要な場合は、センサーを備えた高機能医療シミュレーターの併用をご検討ください。NCLSモニターは、モニター表示とバイタルの変化に特化しています。
Q8. 受講者に答えが見えてしまいませんか
リズム名はモニターに表示されません。ペーシングの捕捉閾値も通常は隠れています。数値も項目ごとに隠せるため、答えを見せない設定が可能です。
Q9. シミュレーション経験の少ない教育担当でも運用できますか
起動から開始までは1分程度で、操作は波形の選択とスライダーが中心です。シナリオの組み立てに不安がある場合は、本記事のセクション8と9をそのまま出発点にできます。研修設計そのものを学びたい場合は、NCLSコースへの参加も選択肢になります。
Q10. 病棟で実施しても大丈夫ですか
端末を持ち運ぶだけのため、空床や処置室でも実施できます。ただし訓練用のモニターであることが周囲に伝わるよう、実施前の周知と表示は施設のルールに沿って行ってください。
GET STARTED
急変対応シミュレーションを、もっと簡単に。 もっとリアルに。
まずは無料で、いつもの研修環境で試してください。 心電図4種類と除細動は、無料のままお使いいただけます。
NCLSモニター 公式ページへ →
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急変対応教育の現場から生まれました
NCLSモニターは、IT企業が汎用的に開発した製品ではありません。看護師向けの急変対応研修NCLS(Nursing Cardiac Life Support)を実際に運営するなかで、講師自身が必要としてつくったものです。
1,311名以上
NCLSコースの受講実績。看護師特化の1日完結型で、モニター判断・BVM換気・報告・薬剤準備をシミュレーションで学びます。
※ 2026年7月時点の公表値にもとづく
NP監修
診療看護師(NP)/AHA-ACLSファカルティ/元 救急看護認定看護師である代表が監修。臨床と教育の双方の視点で設計しています。
実運用
NCLSコースのシミュレーションで実際に使用しています。研修で使いながら、必要な機能を足し、余計なものを削ってきました。
この記事を書いた人
万波 大悟(MANAMI DAIGO)
急変対応.net 代表 / 診療看護師(NP)
インストラクター
AHA-ACLSファカルティ (提携ITC: JSISH-ITC)
参考文献
1. Issenberg SB, et al. Features and uses of high-fidelity medical simulations that lead to effective learning: a BEME systematic review. Med Teach. 2005;27(1):10-28.
2. Cook DA, et al. Technology-enhanced simulation for health professions education: a systematic review and meta-analysis. JAMA. 2011;306(9):978-988.
3. McGaghie WC, et al. Does simulation-based medical education with deliberate practice yield better results than traditional clinical education? A meta-analytic comparative review. Acad Med. 2011;86(6):706-711.
4. Norman G, Dore K, Grierson L. The minimal relationship between simulation fidelity and transfer of learning. Med Educ. 2012;46(7):636-647.
5. Hamstra SJ, et al. Reconsidering fidelity in simulation-based training. Acad Med. 2014;89(3):387-392.
6. Schein RM, et al. Clinical antecedents to in-hospital cardiopulmonary arrest. Chest. 1990;98(6):1388-1392.
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8. Odell M, Victor C, Oliver D. Nurses' role in detecting deterioration in ward patients: systematic literature review. J Adv Nurs. 2009;65(10):1992-2006.
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10. Royal College of Physicians. National Early Warning Score (NEWS) 2. London: RCP, 2017.
11. American Heart Association. 2025 American Heart Association Guidelines for CPR and ECC. Circulation. 2025;152.
12. 日本救急看護学会. 救急看護ガイドブック.
13. 株式会社コードブルー. NCLSモニター 製品ページ. https://codeblue.co.jp/monitor/