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【看護師向け】臨床で陥りやすい急変対応のピットフォール

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皆さん、こんにちは!

オンラインナーシング第1弾が無事終わりました。

今回は参加できなかった方に向けて、内容を紹介していきます。

まず、臨床で急変した事例を含むインシデントやアクシデントが以下のサイトから閲覧できます。事例から学ぶというのが簡単にできる時代ですね。

医療事故情報収集等事業

人間の特性

まず、人には速い思考と遅い思があるそうです。

速い思考は自動的に努力なしに働く思考

□ぱっと見、聞いただけで頭に浮かぶ
□環境や経験、直前の行為など多くのバイアスに左右される

遅い思考は、意識して努力して発動させないと働かない思考

□周囲の状況や知識などから時間をかけて導き出される思考
□確実な情報をもとにくだされる状況に応じた確実性の高い思考

速い思考のほうが省エネで効率は良いのですが、エラーを起こしやすいのは言うまでもありません。

いろんな事故事例を読んだときに
「なんでこんなこと起こるんだろう?でもミスは誰でも起きるからなぁ」

!!!
私も"速い思考"で安直にインシデントを評価してましたああああ

というのが今日の学びです。

海渡(2019)先生によると、『人はだれでも間違えるから仕方ない』というのは他業種では通用しないと言っています。

これは確かに。
自己防衛や集団防衛として「ミスは誰でも起こる」というのを言い訳にしたり、患者の状態のせいにしている部分はないとは言えなさそうです。

その上で、まずは個人が思考の不安定さを理解し速い思考による危険性を少なくするノンテクニカルスキルを高める行為を習慣化する事が大事だということが書かれていました。

引用文献
海渡健. (2019). 会長講演 人の思考特性と安全を確保するノンテクニカルスキル (第 30 回関東・甲信越支部総会). 臨床病理= The official journal of Japanese Society of Laboratory Medicine: 日本臨床検査医学会誌, 67(2), 117-125.

ノンテクニカルスキル

多くの医療事故は個人の知識や技術というテクニカルなスキルだけに起因するものではなく、判断を誤った、認識が違った、コミュニケーションエラーなどのンテクニカルなスキル要素を含んでいます。

このノンテクニカルスキルは、急変のピットフォールに陥らないためにも重要なスキルなので紹介します。参考にしたのはこちら!

相馬孝博. (2020). より良い組織文化をめざすには: ノンテクニカルスキルの観点から (第 41 回総会特集 ヒヤリハットが生きる組織文化を目指して). 日本手術医学会誌41(1), 121-125.

臨床では、気管挿管(の介助)、静脈路の確保、CV挿入や介助などテクニカルスキルばかり注目され、ノンテクニカルスキルは曖昧な概念となっていることが多いです。

ノンテクニカルスキルは考える力、伝える力、決める力、動かす力なんて表現されたりもしますが、主なカテゴリーは以下の6つに分類されます。

  1. 状況認識
  2. 意思決定
  3. コミュニケーション
  4. チームワーク
  5. リーダーシップ
  6. 個人の限界の管理  

これはACLSではチームダイナミクスに該当する部分ですね。
そして面白いのは、
『ノンテクニカルスキルは個人のスキルでありパーソナリティ(人格)ではなく、行動(ふるまい)に着目する』ということが書かれていました。更には三重大学の手術時のノンテクニカルスキル評価シートというものが紹介されていました。これも面白い!!

術中のふるまい

3点 終始落ち着いて手術を行なっている
2点 少しいらついた場面もあったがコミュニケーションは保たれている
1点 破壊行為はなかったがコミュニケーションが困難となる場面がある
0点 スタッフを怒鳴ったり破壊行為がある

面白いですよね!
これで各スタッフの臨床能力を評価して給与査定するのが良いと思いました。

つまり、普段から挨拶をしない、返事をしない、明確なメッセージ(指示)をくれないなんて人が居たとしたら?
その人の人格や性格が問題なのではなく、挨拶や返事をしないという行動が医療現場における安全上のリスクになるわけです。

侵襲的な処置の前はタイムアウトが行なわれます。
挨拶から名前や役割などを自己紹介する
手を止めて話を聞く

これ至極当たり前なんですが、皆さんできてますか?同僚もやっていますか?

マニュアルで定められている当たり前のことを省いてしまっている、もしくは手抜きしているというのは多々あります。こうした一つ一つのことを実践していくというのがノンテクニカルスキルを高めることでもあり、習慣化することなんだと思います。

ノンテクニカルスキルを向上するには!

習慣化が大事です。

習慣化するには今やってることに追加するとハードルが低くなりますので、ノンテクニカルスキルのカテゴリーに含まれる状況認識とコミュニケーションについて考えていきたいと思います

まず状況認識とは目の前のことを客観的に正しく認識する能力です。

例えば、情報収集の際にカルテをみます。そこで、この患者さんの状態や状況を主観的なデータや客観的データから認識します。そして、この方が急変するとしたらどういう経過をたどるだろう、急変するリスクはどの程度だろうと考えることを習慣化したとします。更には、訪室時にABCDに基づいて評価する。

こうしたことを意図的に毎日やっていくことで考える力は向上します。

次にコミュニケーションについては、申し送りや報告などスキルを向上させる場面はたくさんあります。

確実性の高い思考で導き出された情報をISBARやクローズドループコミュニケーションを意図的に使って相手に伝えてみます。また、相手の話を聞くというのもノンテクニカルスキル(コミュニケーション)の重要なスキルなので意図的やってみてください。

だって急変時
患者の状態を共有したりしてますか?
共有しようと伝えていても相手は聞いてくれていますか?

普段からやっていないことは急変時できません。普段の業務の中で意図的に一つ一つやることが急変対応のピットフォールに陥らない改善策だと思います。

さいごに

セミナーの動画はこちらから
パート1と2に分かれています。トータル45分間なので興味のある方は時間のあるときに御覧ください。

オンラインナーシングをやる前は講義ならYou Tubeを見ればいいと思ってましたが、当日のインタラクティブ(双方向性)な学習は一つのメリットだと実感しました。スマホだとチャットするとき共有しているスライドが消えて見えないなど問題点はいくつもありますが、定期的に開催していきます!

次はオンラインシミュレーション!

セミナーに参加したりするインタラクティブな学習したい方も、一人で勉強したい方など色々な学習形態があると思います。

Youtubeであとから見たり、本や文献を読むような非同期的な学習と組み合わせ皆さんと一緒に創り上げていきたいと思ってますので、どうぞ宜しくお願いします。

オンラインナーシングの概要はこちら(作成途中)

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